「ホンダ」「ヤマハ」「スズキ」「カワサキ」「ヨシムラ」「8耐」「カミナリ族」「街道レーサー」「サーキット族」「あいつとララバイ」「ふたり鷹」「ばくおん!!」「カフェレーサー」「マル走」「ハングオン」「ザリ」「ゴキ」「ニケツ」「特攻服&鉄パイプ&コール」「騒音うるさい」「くさい」「子供みたい」「ちょろちょろ邪魔」「バカ!あぶねーよあっち行け!!」・・・

そう、皆さん思い浮かべるアレ、最近めっきり人口が減った、車輪が2個付いた鉄のアレです。満16歳で免許取得が可能なアレです。

人力より速いです。特定危険物のガソリンを燃料とし、メカむき出しで定員は基本1名。止まっているときは足で支え、走行中も全身でバランスを取らないと倒れてしまい、夏暑く、冬寒い。高速道路可能車の身分は軽自動車等、任意保険も車よりちょびっと安いくらい。積雪時は基本乗らない(乗れない)し、雨の日も割と乗りたくない代物。雨の日はもちろん晴れの日も実は汗で全身びっしょり。風の強い日は煽られ、飛んできたゴミや雨粒が素肌に当たると割と痛かったりする。走った後はお尻は痛いわ、手足は痺れるわ、背中、腰はヤラレルわ、喉は乾くわ、ガソリン高いわ(?)・・・。

その通りです。否定しません。いい所ないですねぇ。快適とは程遠いです。でも、何か乗りたくなるんです。

初めて乗ったのは高1の夏。当時は空前のブームというか、16歳の誕生日を迎えると皆、当たり前のように問題集のようなもので一夜漬けして原付免許を取っていました。試験はマークシート方式で50問中45問正答が合格ライン。現役高校生には楽勝モノです。

坂道もラクチン、当時はヘルメットの着用も努力義務なのでノーヘルOK、二段階右折なんかもありませんでした。自転車の延長上の感覚ですね。

ただそんな「お手軽」だったため事故も急増し、すぐにヘルメット着用が罰則付きの義務になり、メーカー各社も新車には60km/hのスピードリミッターを搭載、全国の高校と高校PTA連合会では「(免許を)取らせない、(バイクを)買わせない、運転させない」の三ない運動が実施されるようになりました。私の出身地の神奈川県では更に「乗せてもらわない、(親は子の要求に)負けない」を合わせた四プラス一ない運動として展開されました。校則にバイク通学禁止を明記したり、全校集会等ことあるごとに「バイク禁止!!」なんて謳っていました。毎日教師が2名一組で朝から学校周辺をパトロールし、通学に使用していないか、近隣に駐車している不審なバイクのナンバーを一台一台照会していました。

それでも「うっせーなー。法律で16歳から免許取れんだからカンケーねーよ」とばかりにコッソリ隠れて皆免許を取りに行ってました。私も通いだと学校にバレるので山形の合宿免許に行って普通自動二輪の免許を取得しました。その後2週間ほど遺跡発掘のバイトをしてヤマハJOGを購入、同級生数人と毎週のように江の島に行ってました。江の島だからって別にナンパとかじゃないです。目的もなくただ「ひゃっほー」っていう気分で走るのが楽しかった。「ハングオン!!」とか言ってスクーターなのに意味もなくコーナーで倒しこんでみたり、「ジャックナイフ」とか言ってフロントロックブレーキしてみたり、雨の日も「男は黙って走るべし」とつぶやきながら走っていたし、台風の時も「毎時30km/hって原付と同じじゃん」って台風の上陸コースに行ったりしてました。

冬は冬で初詣に行くとか言って大晦日の夜から鎌倉の鶴岡八幡宮へ行ってお参りし、朝まで海岸の焚火にあたりながらご来光を見たり、なんてことをしていました。

何かこうやって文字にしてみると阿保みたいですね。いや阿保です。若気の至り全開ですねぇ。

 

でも、30年以上経った今でも同じようにバイクに乗ってます。「走る」のが楽しいです。年相応に昔みたいに無茶はできませんが、「テントで寝てみたいな」「紅葉見たいなぁ」とか「キノコが食べたい」とかなんとなくフェリーの出航をぼんやり見たりとか。

 

こんな私を含め約3名オンシーズンに週末毎活動をしているのが非公認組織 三城バイク部(仮)です。

 

目的なんてありません。「風になりたい・・・」なんて小恥ずかしいことを思っているわけでもありません。気の向くまま、ただ「走る」だけです。

「今週末行きます?」

「よっしゃ行くか!」

こんなノリです。

今年はシーズン終了しますが、来年もこんな感じで走っていきます。

 

もちろんスクーターもOKですので一緒に走りたい方は是非!!

(※三城ではバイクでの通勤は禁止されています)