2023年10月末に行われた「水銀に関する水俣条約第5回締約国会議」にて、2027年末までに蛍光灯・ランプの製造・輸出入を禁止することが合意されました。
■今の照明器具にそのままLEDライトを付けて使用するのはNG?
蛍光灯用の照明器具の中に“安定器”という機器があるのはご存じでしょうか?
蛍光灯は放電現象を利用して明かりを出す光源なのですが、この現象は不安定です。
電源に直接蛍光灯を繋ぐと、電流が急激に増えて蛍光灯が壊れてしまいます。
つまり“安定器”というのは、この電流が急激に増えるのを防ぐ装置になります。
また、蛍光灯が点灯するために必要な電圧を与え、安定して点灯するためにも必要です。
本来であれば照明器具に必要な装置ですが、実はLEDライトの場合は安定器が不要です。
むしろ安定器があることで、本来の機能を十分発揮できない可能性があります。
(1)長期使用した安定器で不点灯
長期使用した安定器の寿命が原因で、LEDを付けても点灯しない可能性があります。
※安定器の平均寿命は約8~10年間と言われています。
(2)照明器具とLEDの相性が悪く不点灯
安定器とLEDの組み合わせによっては点灯しないこともあるうえ、安定器またはLED(最悪の場合両方)が異常発熱を起こす可能性があります。LEDは熱に弱いため、この時の発熱で故障してしまう場合もあります。
(3)安定器が原因でLEDの省エネ性能が減衰
LEDを安定器が残った状態で併せて使用すると、安定器も電気を消費してしまうため、LEDのメリット(省エネ)を活かせなくなってしまいます。
(4)照明器具メーカーの保証を受けられない可能性がある
照明器具の保証は、“蛍光灯を付けて使用する”場合の保証であることが多く、万が一蛍光灯用の照明器具にLEDを付けて使用して故障した場合は、保証期間内でも「保証の対象外」になる可能性があります。
■今からLEDに乗り換えるべき?2027年まで待つほうが良い?
以上のことから、「LEDライト」+「工事費用」が発生するかたちになります。約3年ほど期間はありますが、後回しにしてしまうと以下のようなリスクが発生します。
(1)物価高での値上がり
日本は原材料価格の高騰や円安の影響を受け、LED照明・照明器具が値上がりします。このままの状態が続けば、2027年には今以上の価格になっている可能性があります。
(2)2027年に近づくほど商品・工事費が値上げされる可能性がある
2027年に近づくタイミングでLED照明器具の市場ニーズは一気に高まります。そのため、価格の高騰だけではなく、在庫不足に陥る可能性も考えられます。また工事依頼の急増に伴い、通常よりも工事費用が高くなる可能性も考えられます。
(3)直ぐに照明取替の工事ができない
2027年に近づくと工事依頼が急増するのと同時に、人手不足になることが予想されます。希望のタイミングで照明取替の工事ができなくなってしまう可能性があります。
■LED乗換えは、SDGs宣言や省エネ・脱カーボンにも繋がります!
LED照明の特徴・メリットについてご紹介いたします。
・寿命が非常に長く、消費電力が少ない
・発電量が少なく、電気料金を削減できる
・CO2削減による環境保護、光熱費削減など
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